75年目の終戦記念日。
今日は終戦記念日。
私が子供の頃は、終戦記念日の数日前から、
ニュースや昼のワイドショウでも戦争の事を取り上げていたように思う。
夏休みだから、目にする機会も多かった。
戦争のドラマや映画も必ず放送されていた。
広島の原爆投下も長崎の原爆投下も、今より特集を組んで放送されていた。
今日も、テレビ欄に終戦を特集した番組はないように思う。
娘ともその話をしてた。
娘が子どもの頃は、まだ戦争を題材にしたドラマや映画を放送してた事を娘は覚えてた。
いつから、こんなに減ってしまったのだろう・・・。
風化させてはいけないことだと思う。
戦争の悲惨や理不尽さを伝え続けていく必要があると思う。
思い出すことで、辛くなることや悲しみが増強することもあるだろう。
悔しさや憎しみも伴うかもしれない。
そういった全てが戦争なんだと、伝えるべきだと思う。
憎しみや恨みだけを声高に叫ぶのではなく、
戦争は全ての人が国が傷ついたのだということを、
こんなに、辛くてて悔しくて悲しいのだと今生きている人が知ることが必要だと思う。
そういう私は戦争を知らない。
でも、本やテレビや学校で頻繁に繰り返し、この時期には教わった。
子どもの心にも、悲惨さはちゃんと伝わる。
だからこそ、そういった環境を学校やメディアが作ってくれていたから、
子どもながらに戦争について考え、「忘れてはいけない」と強く思ってきた。
子どもの頃から、戦争を題材にしたドラマや映画を多く観てきた。
映画館に足を運ばなくても、終戦記念日前後にはテレビで放映していた。
誰でも、観ることができた。
子どもの頃から、家族で一緒に。
大切なことだったと、改めて思う。
戦争映画の主題歌で忘れられない歌がある。
さだまさしさんの「しあわせについて」。
1982年に公開された『ひめゆりの塔』の主題歌。
高校生だった私は、家族で映画館に観に行った。
家族で行くことになったのは、ひめゆりの塔の話は、学校や両親でも聞いていたし、
宣伝で流れてる主題歌がとても美しく優しかったから。
そして、父が古手川祐子さんのファンだったから(笑)。
自分と年の変わらない少女たちが、
笑うことも楽しむことも恋をすることもままならない中で、
死と隣り合わせで懸命に生きている姿に、胸が締め付けられたのを覚えてる。
今まで一緒に笑っていた友人が翌日にはいない・・・。
看病した兵隊が、なすすべもなく死んでいく・・・。
実際は映像には表せないほど、辛く過酷だったのだろう。
少女たちが銃撃され倒れれるシーンの後に流れるこの歌が、映画の中の少女たちに捧げられてるようで、
優しさに溢れていて泣けたのを覚えてる。
1980年公開の映画『二百三高地』の主題歌。
これも、さだまさしさんの「防人の歌」。
これは、テレビ放映されたのを家族で観た。
3時間4分の映画でキャストも名優ばかりで素晴らしい映画だったと思う。
父が戦争の話を聞かせてくれていたからか、この映画の事もわからないことは教えてくれたので、
3時間観ても退屈しなかった記憶がある。
ラストの夏目雅子さんの美しさと、さだまさしさんの歌が戦争の悲惨さと残酷さをまざまざと見せつけてるようで忘れられない。
洋画では1978年公開の『ディア・ハンター』。
ビデオをレンタルして高校生の時に観た。
ロバート・デ・ニーロとクリストファー・ウォーケンとメリル・ストリープが素敵だった。
戦争が若者の人生を変えてしまう非情を描いていて、切ない。
主題曲の「カヴァティーナ」は美しく切なく、映画そのものだと私は思う。
思春期の多感な時期に観た映画だからか、どれも忘れられない。
大人になって観るものとは、きっと感じる場所(心の中の)が違うのだろう。
映画や書物でしか知りえなくなる戦争。
戦争が、過去ではない、今でも、戦禍にある国もある。
平和が当たり前でないと、認識する。
今の自分に出来ることを考える。
では、また。