うちの ねこ神様

ねこと暮らす日々のこと。

後ろ姿をただ見送るしかできない・・・そんな気持ちになる映画。

10月16日土曜日、夕食後映画を観に行った。


コロナが流行してから久しぶりの映画館。



夕食後に歩いてふらりと映画を観に行けるのが嬉しい(●´ω`●)。

最後の上映20時20分に間に合うように家を出た。




観た映画は「護られなかった者たちへ」。

阿部寛さんと佐藤健さんをはじめ、そうそうたる俳優陣が名を連ねる映画。

CMが流れるたびに観に行こうかな~って思ってた。


重たそうなテーマだけれど、阿部寛さんも佐藤健さんも演技が好きな俳優さん。

映画を観て、泣きたいな~っ気持ちもあって、

泣ける映画みたいだな・・・って思ってた。






泣きそうになる場面はいくつかあった。

けど、

すごく泣くかも・・・と思ってたように、号泣する事はなかった。


震災・生活保護・殺人事件。


未曾有の災害の前に、なすすべもない人々の癒えることのない心の傷。

突然理不尽に奪われた命。

どこにその悲しみや怒りをぶつけたらいいのか・・・。

被災者の心の内が静かに描かれている。



穏やかそうに過ごしていても、そんな様子が、心の痛みを一層引き立たせるような気がした。




声を上げることが出来ない人がいつも犠牲になる。

声を上げることが出来ない人を救うための生活保護のはずなのに・・・。

不正受給をしようとする人は大きな声を上げる。

その大きな声に、小さな「助けて」はかき消される。


行政側の人間も、そんな人間の醜い部分をたくさん見て、

原理原則に従うという方法に逃げ込まないと、心の平常を保てなくなるのかもしれない。




佐藤健さんの「死んでいい人間なんていないんだ」の言葉が

重く心に響いた。

殺される役を演じた緒方直人さんと永山瑛太さんの、死にゆく瞳がその言葉をより強くする。

誰だって自分が大事で、保身に走ることもある。

死に値する事もあるだろうけど、

この映画の中の2人は、こんな残酷な殺され方をするにはあまりにも理不尽だ。



人間の心を、大きな災害が10年という年月をかけて壊していったのか・・・。

理不尽に奪われる命。

自然災害によって奪われるか、

人の手によって奪われるか。




あらすじとか、ネットで見れるし、あえて書いてない。

日記に書く感想。

内容は分かりにくいと思うんだけど・・・。

漠然とした思いだけど書き留めておきたかった。




この映画は、私にとって、先日ブログに書いた「後ろ姿」の様だった。


nekotokurasu.hatenablog.jp



後ろ姿は、愛しい。

そして、切なくもなる。

だんだん小さくなる姿。

見えなくなるまで見送る。

たまらなく切なくなる時もある。

離れていってしまう事への寂しさ・・・なんだろう。



それぞれが抱える痛みや苦しみから、逃れられずに、

それでも残された者は生きていく。

二度と会えない人を思い、

過ぎた日々を思い・・・。

その後ろ姿は、痛々しくもあり、

切なくなる。

そして、時に、愛おしい。



その後ろ姿を、見送ることしかできないもどかしさ。

抱き締めたくなるほど切なげな後ろ姿。



見えなくなるまで、ずっとその後ろ姿を見送っていたくなる。

私にとっては、そんな印象が残る映画だった。

あくまで私の感じ方。




そして、エンドロールで流れる、桑田佳祐さんの歌が私の心の琴線に触れた。

youtu.be



映画のエンドロールで座席を立つ人もいるが、私は、最後まで観ていたい。


最終上映で、公開から日数も経ってたからか、人は疎らだったけど、

ほとんどの人が座っていた。

なんだか、ホッとした。


映画の余韻に浸るには、

あまりにもストンと心に落ちてくるメロデイと歌詞だった。


なんか表現が変・・・(笑)。




今日の仕事帰りに見上げた、

輝く月と夜の空に浮かぶ雲の風景が美しくて、

久しぶりに観た映画、心に残る思いを、書き留めておきたくなった。

そんな夜。


f:id:mahaashi:20211020235632j:plain
夜の空の月と雲が美しい。
f:id:mahaashi:20211020235837j:plain
相変わらず月を綺麗に撮影できないけど、留めておきたい。



後で、今日は満月「ハンターズムーン」と知った。





では、また。